部族回帰

( 前回より続く )
儀式の後、会場となった海岸から一度離れ、古くから友達でRAINBOW WORKSというス
テンドグラスのサンキャッチャーを作ってるナガイんちまで戻り、互いの娘たちとおじい
達ともども夜おそくに再び出直した。
今回のもう一人のメインゲストである、このおじい達、内田ボブさん達のライブが始まる
からね。
ボブさんたちはこのイベントの始まりの4月26日にも西伊豆の方で詩人のナーガ(長沢
哲夫)といっしょに、その時は早朝にライブを行ったらしい!
で、今度はギターのこまっちゃんと夜中の12時過ぎてからが出番!
このイベントの主催者はMarquee Djomulaと言うレッキとした若い日本人(笑)で
、オーストラリアのアボリジニたちといっしょに修行したとプロフィールにあるが、長老
の扱いまで学んでこなかったのか(笑)、それともむこうの長老たちは今時の若いもんよ
り、よっぽどタフなので、年寄り扱いをさせないのか(笑)?(ぼくが行くビッグマウン
テンでも年寄りはみんなタフだもんな!)
そんな訳で長老未満の中老くらいのボブさんたちは、こんな早くやこんな遅くにいままで
ライブをやった事がない!と、ペース配分と酒飲むタイミングに苦労していた(笑)
そもそもけっこうパーティノリのこのイベントに何故? 知る人ぞ知る、われらがボブさ
んが今吉エカシやアイヌ・アートと並んでスペシャルゲストとして呼ばれたか、と言うと
去年ホクレア来航に向けて出したアルバム「ヤポネシア・フリーウェイ」がきっかけだっ
たらしい。
このアルバムは’06年の秋、瀬戸内海を西から漕いで来た瀬戸内カヤック隊とゴールの祝
島にて労うべく、いっしょに駆けつけたボブさんのその夜の海賊?コンサートの盛り上
がりから、祝島や横断隊や、そしてやってくるホクレア号に捧げようと、そんな流れで
出来たもの。
タイトルとなった「ヤポネシア・フリーウェイ」というのはボブさんがまだ美青年だった
(本人談)’70年代に暮らしていた西表島時代に作った曲名だ。
ボブさんたちは’60年代終わり頃から、詩人のナナオナーガ山尾三省さん、ポン
さん
、そしてアメリカ亀の島のビート詩人ゲイリー・スナイダーたちと物質文明社会
からドロップアウトして各地に共同体(コミューン)を築いた。
南西諸島や信州の麓、また東京は中央線沿いに部族的な社会を夢見、実践し、自らも
”部族”
と名乗る。それらのコミューンは当時の日本より世界を放浪する海外のヒッピー
たちには有名だったらしい。
その当時夢見た、いつか日本列島ヤポネシアのかしこに、そんな自由なムラが生まれ、そ
の村々を自由に行き来する世代や仲間たちが生み出す新しい時代、そんな新しい自由な生
き方が現れる!
それを歌ったのがこの歌だと、前にボブさんから聞いたことがあった。
でもそれは、かつてあった、この島々の真の自由さへの賛歌でもあるのだろう。
因みに、ヤポネシアというのは、特攻から帰った後、文壇で活躍した島尾敏雄さんという
文学者が創った造語で、日本を国家としてではなく、ポリネシアやミクロネシアのように
、北は千島列島から南は南西諸島まで無数の島々が弓状に連なる様をイメージさせる言葉だ。
Marquee もどこかでこのアルバムに出会って、そしてこのタイトルと歌にしびれたんだ
な、きっと!それで、わざわざ南アルプスの大鹿村のボブさんちまで出向いて、そしてこ
の祭りへの出演を口説いたらしい。
Marquee グッジョブ!!
80502c.jpg
さて、いよいよ御大ボブさんの歌がはじまるので、”特設”ステージに向かう。
カムイノミを行った場所の後ろ、大きな岩の重なり合ったところに小さな入り口があり、
そこから四つん這いになって中に入ると、先の方から明かりが見える。
そのまま腰を落として進んでいくと、ぽっかり!大きな洞窟が現れた。
以前、何度かこのあたりまで来たことあったけど、全然こんな洞穴があるなんて知らな
かった!
中では火が焚かれ、けっこうな人がいて暑い。今夜は儀式の後、DJとライブが一時
間毎に行われているらしく、この後も朝、日の出まで続くとか。
いや〜、これはスゴい空間だ! マザーアースの子宮。ラスコーかアルタミラ洞窟か? 
これだけでも、んん〜、、違う次元にいきそうだ〜。
80502d.jpg80502e.jpg
80502f.jpg
♪HO〜 HO〜 HO〜O HO〜
おおっ!ボブさん、ライブ初っぱなは、「ワシの歌」からはじまった!!
若き日、アメリカインディアンのメディスンマンの祈りの言葉を綴った本の1ページが
ある時、手元にやってきて、そのページと共に永年旅を続けたらしい。
その詠み人知らずのその言葉は、いつしか歌となる。
その詩にはタイトルはなく、どこにもワシの歌とは書いていない。最初は「トンビの歌」
としてカセットテープで世に出した。
ビッグマウンテンが何度目かのデッドラインを迎えた時も、ディネ・インディアンのメ
ッセンジャーと共に各地の集まりで、そして聖なる山を目指した祈りのウォークの時に
も、この歌をいっしょにみんなで歌ってきた。
いつの日かこの歌を亀の島に還したいと言ってたボブさんだが、この時ビッグマウンテン
でエルダー(長老)たちを前に歌っている。
その祈りの歌が洞窟のなか、前に大きく開けた方側に見える海に向かってこだまする。
80502g.jpg
ステージの両脇には、始まりの儀式に添えられたイナウが置かれている。
♪地の道に捧げ 水の道に捧げよう 火の道に 捧げ 風の道に捧げよう
 母なるものの道に捧げよう そのこころ あくることなく そのこころ♪
ちょうど、歌って欲しいなと思った「赤石御岳」が聴けた!
おおっ!シンクロニシティ!冴えてる!
♫解放〜されよ!♪ 
Tシャツに描かれたFREE TIBET ! の文字がまたシンクロする!
80502h.jpg
スウェットロッジでもそうだが、こんな空間にいると本当にどこか深いところに刻まれて
いる記憶が呼び起こされるようだ。
子どもたちも深夜を過ぎて、半分眠りながらも、半分は興奮しているみたい。
♪熊野よ 熊野よ 帰っておいで〜 いつでもいいから帰っておいで〜♫
彼女たちがあらかじめリクエストしていた、小さい時から聴いている、お気に入りの歌が
始まるとうれしそうに口ずさんでいる。
ほんと、ボブさんの歌はいい〜!
80502i.jpg
そして、エンディングはもちろん!
ヤポネ〜シア フリーウェイ♪
ヤポネ〜シアフリーウェイ♫ ヤポネ〜シアフリーウェイ♪ ヤポ〜ネシア〜♫
おなじ屋根の下に おれたちはいるの〜 おなじ潮の道に ヤポ〜ネ〜シア〜♫
80502j.jpg
そして、会場全体が立ち上がって揺れだした時、あらわれた!
これは四国に本部?のある褌学会だが、本部の幹部連中?は、今回、伊豆の踊り子と称
して前半に現れて、ボブさんとナーガの早朝ライブのラストに見事その本懐を遂げて、
無事四国に引き上げていったらしいが、彼らはMarquee以下、今回のスタッフたち若手
きれいどころの踊り子たちだ!
最近、褌学会の布教も派手で、嘘か?ホントか? 麻フンを履いていないとUFOに乗り
遅れる!らしい?という流言まで巷では飛び交いだした!(ヤバい!まだデカパンだ!)
以前遭遇した時は、神戸のおしゃれなスペースでの褌ダンスだったので、おもいっきり
浮いてたけれど、この時はおそろしいほど見事!?に決まっていた。
褌学会幹部に仕込まれてはいるだろうが、いましがたの今吉エカシの教えも受けて、時
計回りにぐるぐる回り回る。褌学用語では、この状態を褌スパイラルというらしい!
♫プルトニウムの花 プラスチックな心 この道に入れるな ヤポネシア〜♪
♪バカもリコウもみ〜んな この潮の流れ もまれながらゆ〜くのヤポネシア〜♫
佳境に入り、洞窟内のウズがぐるんぐるん加速していく。
ヤポネ〜シアフリーウェイ♪ ヤポネ〜シアフリーウェイ♪ ヤポネ〜シアフリーウェ
イ♪ ヤポネ〜シアフリーウェイ♪ ヤポネ〜シアフリーウェイ♪ ヤポネ〜シアフリ
ーウェイ♪・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヤポネ〜シア♪ ヤポネ〜シア♪ ヤポネ〜シア♪ ヤポネ〜シア♪
もう最後はボブさん、まるで呪術師のように、ヤポネ〜シアフリーウェイを延々唱え続
けている! 顔が本当に、古代の坊さんだ〜(笑!)
洞窟の中、褌一丁の裸の男たちがウズを巻いて踊り狂う!
これぞ祭りの原点!
ヤポネシア部族回帰のシャーマニズムだ!
80502k.jpg
FREE TIBET ! FREE BIG MOUNTAIN ! FREE アイヌモシリ!
FREE CHINA ! FREE AMERICA ! FREE JAPAN !
FREE PEOPLE ! FREE YOUR MIND !
RETURN TO マザーアース!! RETURN TO マザーヤポネシア!!
*ホクレアに贈った「ヤポネシア フリーウェイ」に続く内田ボブnew CD「いのちの道の
上」いっしょに作りました! ナナオ、ナーガたちとやった’06アースデイのライブ映像
のDVDも付いています。ぜひ、聴いてください!!
http://www.slowturtle.net/yaponesia/index.html

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です