縁の行者(最終章?)

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今月の初め、兵庫県の瀬戸内沿いの西の端、忠臣蔵の舞台でもある赤穂で、懇
意にしているお寺のお祭りがあった。
お釈迦様の誕生を祝う「花祭り」であるが、このお寺では子どもたちも参加で
きるように、春休み中の4月第一土曜日に毎年行っている。
ここは、天台宗の普門寺というお寺で、とても立派な千手観音さまが祀ってある。
ぼくはここ赤穂で高校を卒業するまで過ごし、いまでも実家があるため時々帰っ
ては、瀬戸内でシーカヤックを漕いでいる。
でも同じ赤穂とはいえこの普門寺とは、実家が離れているので、大人になるまで
来たことはなかった。
それが、1995年の夏。この年、被爆50年に合わせて広島に来ていたビッグマウ
ンテンのディネ(ナバホ)・ファミリーのバヒ・キャダニーさんたちを、その帰
りにぼくのホームタウンでゆっくり休養してもらおうと、初めて赤穂に連れてき
たことがあった。
その時、たまたま友人が普門寺に出入りしていて、貸していた「ホピの予言」の
ビデオを住職に見せていた縁で、その藤本住職から「インディアンの方が来られ
るなら、ぜひ、お寺にお連れしてください」とのお誘いがあった。
それで、ぼくも彼らのディネ(ナバホ)の人たちと一緒に、初めて、このお寺と、
素晴らしい観音様と、そして観音様のような素敵な笑顔の女の住職にお会いした。
これが始まりだった。
そして1998年秋にデニス・バンクス氏の提唱するSACRED RUNがまた日本であ
って、この時は北は北海道アイヌモシリからアイヌの石井ポンペさんがリーダー
となり、また南は沖縄から喜納昌吉さんがリーダーで、それぞれインディアンや
日本人たちと一緒に鎌倉の由比ケ浜まで走ったことがあった。
当時、ぼくは愛知に住んでいたから、ほとんど赤穂にはいなかったが、この時、
沖縄からのランの途中、喜納昌吉さんのスタッフの友人から「赤穂を通るんだ
けど、まだ宿泊先が見つからない」と電話があった。
それで、普門寺さんなら!と思い、電話で住職に内容を伝えて、それで急遽お世
話してもらえることになった。
この時、1998年は平成10年で10月10日に、ゴールである鎌倉の由比ケ浜近くの
大仏の前で、「神戸からの祈り、鎌倉おひらき祭り」が行われた。これは岡野君
や鎌田先生、映画監督の大重潤一郎監督たちが中心となったお祭りで、世界から
何人かの先住民の人も参加して行われたものだった。
これにはデニス・バンクス氏も予定されていて、その縁でチーフ・クロードッグ
氏も参加した。
当初クロードッグ氏の予定は、関空から天河神社に入って観月祭に参加し、そし
てセレモニーを行う予定だったが、大幅に予定が狂い、それで「鎌倉おひらき祭
り」から始まって、最後は天河を訪れることになった。
しかし、「鎌倉おひらき祭り」には天河の柿坂宮司も来て祝詞をあげられて、ア
イヌの石井ポンペさん、喜納昌吉さんらも参加していて素晴らしい祈りの祭りと
なった。
そして由比ケ浜では北と南から走ってきたランナーたちといっしょに太平洋を挟
んだ人々が集い、共にドラムを打ち鳴らし、歌を歌い、素晴らしい祈りの時とな
った。
これは必然の流れだった、といま振り返って、そう思う。
さてさて、話はあちこち飛んでいくが(笑)、普門寺さんとも、そんなご縁が重
なって、赤穂に帰る度に顔を出すようになり、それで2000年には「広島原爆の残
り火」をこちらで保存していただく話になっていった。
この時も岡野君、ミナルちゃん来てくれて一緒に「火」を奉納した。
ここでも不思議なご縁がつながっていく。
広島から参加されていた女性に、今年の年末の20世紀最後の満月にこの「火」を
広島に戻したい、と、この火を持って歩いているバウさんの意向を伝えると、
「あら?同じ日に広島の平和公園でなにかそんな集いがあるわよ!」って言われ、
持っていたチラシを見せてもらった。
そこに’92年にアメリカで出会い、いっしょにカナダまでピースウォークしたアベ
ナキ・インディアンのトム・ドストゥがそれに向かって東京から歩く、とあった。
偶然? じゃ、ないな!と思った。
そしてこの年の秋には東京から広島に向かう「ヒロシマ2001 PEACE WALK」
で「火」が運ばれることになり、8年ぶりに再会したトム・ドストゥと共に東京
から歩くウォークの途中、一行で普門寺さんにもお世話になった。
以後、内田ボブさんやミナルさん、たくさんのミュージシャンやアーティストも
ここでコンサートや奉納の舞をさせていただいたりとご縁は続くのだが、2002年
秋、観音さまのお堂が新しく建てられたことをお祝いする落慶法要の時に、そん
な縁が一気に開いて土曜、日曜の2日間にわたり、麓を流れる千種川の河川敷に
て「観音おひらき祭り」を開催することになった。
岡部玄さんという岡山の造形アーティストの指導のもと、優に100人は入ると思
われる巨大な流木ドームを一週間がかりで建てて、そのなかに岡野君のインスタ
レーションアートである5音階を奏でる風鈴を何十個も吊るし、そしてステージ
を作って能や舞、ターラ・ダンス、そして天空オーケストラやバルナギータ、桑
名晴子さん、小嶋さちほさん、うんちゃか・・他、たくさんのミュージシャンが
集まって盛大にお祝いをした。
ぼくは地元ということもあって全体をまかされて、岡野君に音楽監督を助けても
らいながら、流木を組んだり、ティピを張ったり、虹色の旗で飾り付けたりと、
いろいろとやらせてもらった。
虹の旗を飾りながら、故郷に錦を飾る、というのはこういうことか! な〜んて
思いながら(笑)。
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さて、以来、普門寺さんでは岡野君のインディアンフルートのユニット、バンブ
ー・シダー・オークや内田ボブさんたち、バルナギータのコンサートなども開催
させてもらっているが、ここ5年余りは、「花祭り」の時に、同じくこの河川敷
で行われる採燈護摩をお手伝いさせてもらっている。
大採燈護摩供の会場に毎年ティピを張り、ここに集う「子供山伏」のちびっこた
ちや地元の人たちが珍しそうにティピを覗きこむときに、どうぞ、どうぞ!と入
ってもらったり、またここで最後に音楽を演奏してくれるミュージシャンの楽屋
代わりにも使ってもらったり。
マイクでも、「これはアメリカのインディアンの人がバッファローを追いながら
移動してた頃の住居ですが、かつてぼくらの先祖も、こんなかたちの竪穴式の家
に住んでいました。なかで火が焚けるようになっていますから、どうぞ中に入っ
て体験してみてください」と伝えている。
地球の家、アースロッジ、大地に暮らす、、、そんな想いが少しでも感じられ、
また思い出すといいな、と思いながら。
去年は小嶋さちほさんとダダチャイルドのロクローが来てくれたけど、午後から
本降りの雨が降ってティピのなかライブしてくれた。今年は風太郎がちょうどい
いツアーのタイミングで通りかかり歌ってくれた。また、GOCOOにいた山ちゃ
んこと7generations walkを主催する山田くんが来てくれて、久しぶりにいっしょ
にインディアン・ソングを歌う事もできた。また毎年カミオくんという朝霧天空
まつりでも絵を描いている若者がライブペイントも行ってくれる。
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今年はちょっとデッドが降りてきてたのかなあ〜?
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さて、ここに来て、採燈護摩を行ってくれるのは、播磨随一の修験の山、雪彦山
(せっぴこさん)で行をされている姫路龍王講の人たちだ。
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普門寺さんが天台宗なので、その関係の聖護院の系列の修験者さんたちと聞いて
いる。
もちろん吉野大峰にも時折行かれているそうだ。
山岳修験道は詳しくは知らないけど、やはり明治の廃仏毀釈の時はたいへんだっ
たと言う。
その頃に、神道系と仏教系にそれぞれ組織が分かれ、以来生き残りをかけて今に
至るとも聞く。
しかし、どんなに世の中が変わっても、こうやって未だ山を敬い、滝に打たれ、
自然を崇拝する「信仰」が残されていることは素晴らしいことだと、改めて最近
思うところだ。
’60年代以降ヒッピーの時代を経て、ぼくらの時代にも未だインディアンやアイヌ
などの先住の民の生き方や文化に学ぼう、という機運があった。それはもちろん
いまの環境が危機に瀕している、この時代にこそ増々重要で、彼らから大いに学
び、そしてぼくら自身の理解を深めなければならないのは言うまでもない。
でも、そんな時代の延長線上に、先住民的な信仰と通じる、はるか縄文にまでつ
ながるような、ぼくらの暮らすこのクニの自然と一体化すること、そして自然を
カミやホトケ、大いなる存在として敬う。そんな信仰がいまだ残されている山岳
修験の世界にも、また若い世代がもっともっと関心をもってもらいたいと願って
いる。
そして、できれば先達に続いて、山の中深く分け入って、行を通じて、その自然
と一体となる。
そんな体験を少しでもしてほしいし、できればぼくもしてみたい。
アウトドア系フェスが大流行りで、トレッキングやキャンプなんかも少しずつ定
着化してきた。そんないまの時代に、そこを突き抜けた新しい世代、そして意識
のひとつとして、母なるこのクニの山々をつなぐ修験道も、いい意味でブームに
なればいいなあ、と思うのだ。
さあ、そんな関心ある人たちにお知らせです!
今週末、今年で丸10年を迎えるアースデイ東京に、羽黒山伏大先達で「松聖
(まつひじり)」となられた星野尚文(ほしのしょうぶん)さんが来られてステ
ージの上でお話されるそうです。また富士講の先達も来られるとのこと。富士講
とは富士を開かれた藤原角行が始めた山岳信仰の、なかでも富士山を信仰するも
のです。
富士登山を予定してる人もこの機会に、ぜひ接してみてください!
天空オーケストラの岡野弘幹がステージ監督やって、ラストは天空オーケストラ
のライブで締めくくるそうです!
また隣の明治神宮の森では、昨年から、同じく仲間の河内アキオが中心となって
「アースデイいのちの森」が開かれて、こちらでも、たくさんのアーティストたち
のライブやトーク、ワークショップなどがあるそうです。
ここに立てられる「虹のティピ」では、羽黒の星野さんたちが、祈りのときを持
たれるとも聞いています。
久しぶりに「虹の祭り」やアースデイの初期のメンバーも集って、これはすごく
たのしみです!
みなさん、ぜひ!ご参加ください!!
さて、ボクは、と言えば、そんな仲間が集まるアースデイ東京に行きたいし、
ティピを張る誘いもあったのですが、同じ日程で瀬戸内の西の入り口あたりの、
山口県光市虹が浜で行われる「アースデイ瀬戸内」に今年も参加します。
2006年チェルノブイリ20年目の頃にボブさんたちとステージに立って、それ
以来アースデイ東京を離れ、翌年から始まったアースデイ瀬戸内の立ち上げ人
の一人として関わっています。
ほんとは一週間でもズレていれば、どっちも行くんだけどね〜。
でも、ここ祝島を眼前に望む、美しい虹が浜で開かれるアースデイ瀬戸内
サイコーですよ!
シーカヤック体験もできます!
こちらにもどんどん来てほしいです!
さあ、毎日がアースデイ!美しい緑の季節に地球を祝い、祭りましょう!
(追記:いつも長々とおつきあいしてくれてありがとう!話があっち行ったり
こっち飛んだりしますが、あえて記憶がまだ定かなうちに(笑)いろいろ記録
しておかなければ、との思いもあって、最近こんな感じで書いてます。
願わくば、G・デッドのライブのように、いいグル〜ブのロ〜ングトリップに
飛んで、そしてちゃんと(笑)還って来れますように!)

One Response to “縁の行者(最終章?)”

  1. yayoi より:

    はるさん

    お久しぶりです。

    オーシャンの小夜子さんから
    はるさんが赤穂にいらっしゃると
    聞きました。

    西尾ではお世話になりました。

    今は縁あって
    お隣の相生市に
    仮住まいしてます。

    またお会いできたら
    嬉しいです。

    Yayoi

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